白ホリ・黒ホリ・ハウススタジオは、光を照明で作るか自然光に頼るかと、背景が何かとの2つの軸で分かれます。

照明だけで光を作るのが白ホリと黒ホリで、両者の違いは壁の色です。一方で、自然光を前提にして家具や内装をそのまま背景にするのがハウススタジオです。そして最も誤解されやすいのが、白ホリと白い背景紙は別物という点でしょう。白ホリは床と壁の境目を曲面でつないだ「空間」で、背景紙はその中に吊るして使う「消耗品」にあたります。

予約サイトでは「白ホリ」「ハウス」「白背景」といった表記が混在しており、違いが分からないまま予約してしまいがちです。首都圏で白ホリスタジオを複数運営してきた立場から、実務の目線で解説します。

この記事でわかること
  • 分け方は「光源が照明か自然光か」と「背景が白・黒・内装のどれか」の2軸で決まる

  • 白ホリは床と壁を曲面でつないだ施設で、背景紙は別料金になりやすい消耗品

  • 切り抜きや同じトーンの再現が必要なら白ホリ、生活シーンが必要ならハウスが合う

  • 首都圏の白ホリは1時間1万〜3万円程度が中心で、総額は機材と背景紙で変わる

撮影スタジオの種類と違いを一覧比較|白ホリ・黒ホリ・ハウス・背景紙の4つの特徴

レンタルの撮影スタジオは、大きく白ホリ・黒ホリ・ハウススタジオの3種類です。背景紙はスタジオの種類ではなく、スタジオの中で使う道具にあたります。

迷ったときは、2つの問いで整理すると分かりやすくなります。1つ目は「光を照明で作るのか、窓から入る自然光に頼るのか」です。2つ目は「背景が白なのか黒なのか、それとも家具や内装なのか」です。白ホリと黒ホリは1つ目の答えが同じで、2つ目の答えだけが異なります。

4つの言葉を同じ項目で並べると、次の表のようになります。

項目

白ホリ

黒ホリ

ハウススタジオ

背景紙

正体

床と壁を曲面でつないだ白い撮影空間

床と壁を曲面でつないだ黒い撮影空間

家具や内装を備えた建物

スタジオ内で吊るす紙の消耗品

光源

照明のみ

照明のみ

自然光が中心

置いた空間の光に従う

背景

境目のない白

光を吸い込む黒

リビング・キッチン・庭など

紙の色で、幅の範囲内だけ

天候の影響

ほぼ受けない

ほぼ受けない

受ける

置いた空間による

光の再現性

高い

高い

日や時刻で変わる

置いた空間による

切り抜き・合成

しやすい

暗部を活かす表現向き

背景込みで使う前提

単色背景として使える

電気容量の傾向

大きい。200V電源を備える例も多い

照明を前提にした設計

家庭並みのところが多い

関係しない

必要な知識

ライティングを一から組む

光を当てる範囲の制御

太陽の動きを読む

吊るし方と扱い方

向いている撮影

EC商品・アパレル・宣材・企業VP

MV・陰影の強い人物・反射物の物撮り

生活シーンやライフスタイル提案

白ホリの中で色背景に変えたいとき

仕上がりの印象

宙に浮いたような真っ白な背景

闇から被写体が浮かび上がる画

暮らしの一場面を切り取った画

単色のフラットな背景

背景紙の列だけ光源や天候の影響が「置いた空間による」となっているのは、背景紙が空間ではなく道具だからです。

補足

グリーンバックは独立した種類ではありません。壁をグリーンやブルーに塗ったホリゾントもあれば、白ホリにグリーンの幕を吊るして対応するスタジオもあります。

白ホリスタジオとは|R構造と完全遮光で光を自在に作る空間

白ホリは、床と壁の境目を曲面でつないだ白い撮影空間です。外光を遮り、照明だけで光を作れるように造られた「施設」を指します。

「ホリ」はドイツ語の「水平線」

ホリは「ホリゾント」の略で、ドイツ語のHorizont、つまり水平線を意味します。撮影業界では、床と壁の境目が見えない構造の空間をホリゾントと呼び、そのうち白く塗装されたものが白ホリゾント、略して白ホリです。「白い部屋」ではなく、構造と設備をもった空間の名前だと捉えると、背景紙との違いがすっきり理解できるでしょう。

白ホリゾントとは?構造・用途・白い壁との違いを徹底解説「白ホリゾントって聞いたことはあるけれど、一般的な白い壁と何が違うの?」スタジオを借りようとサイトを開いたら、こんな専門用語がずらりと並んでいて手が止まった。そ

R構造が「無限背景」を作る仕組み

白ホリの最大の特徴は、床と壁のつなぎ目を直角にせず、緩やかな曲面にしたR構造です。Rは「アール」と読み、半径を表すradiusに由来します。直角の部屋では足元に影や線が出ますが、曲面でつなぐと境目が消えます。その結果、背景が地平線まで続いているような「無限背景」になります。

白ホリのR構造とは?曲面が背景を無限に見せる仕組みと選び方白ホリのR構造とは壁と床を曲面でつなぐ構造のこと。影を消して背景を無限に見せる仕組み、直角ホリゾントとの違い、面数やR寸法の目安、用途別の選び方、施工・発注時の
直角の入隅とR構造の断面を比較した図
Rの曲面があると、床と壁の境目に影の線が出ない

Rの寸法の読み方と目安|600〜900Rが基準になる理由

曲面の大きさは、半径をミリ単位で表した「900R」のような表記で示されます。900Rなら半径90cmの曲面という意味です。

テレビ番組制作会社ライズプランニングが運営するメディア「ぺんくり」の解説記事では、基本的なサイズを600〜900R、つまり半径60〜90cmとしています。また、各スタジオの公開情報を見ると、車両や大人数の撮影を想定した大型スタジオでは半径1mを超える曲面を備える例もあり、スタジオ全体の高さや奥行きによって寸法は変わります。

スタジオを運営する立場から補足すると、Rの寸法は有効面積とあわせて見ると判断しやすくなります。

  • Rが大きいほどカーブが緩やかになり、照明を当てたときに曲面部分の明暗の差が出にくい

  • 同じ床面積なら、Rが大きいほど平らな部分は狭くなる

  • 寸法は予約ページの設備欄や図面に書かれていることが多く、記載が無ければ問い合わせで確認できる

Rの面数で変わる撮れる画角|5タイプの白ホリを比較

どの面に曲面があるかで、撮りやすい画角が変わります。種類ごとの形と向いている撮影は次のとおりです。

種類

形

向いている撮影

1面R

正面の壁と床だけが曲面

1〜2人の全身カットや正面からの物撮り

2面R

正面と左右どちらかの壁も曲面

斜めから狙う全身ルック

3面R

正面と左右両方の壁が曲面

複数人の集合カットや動きのある動画

直角ホリ

白い床と壁が直角に交わる

バストアップやテーブルでの物撮り

ドーム型

天井まで曲面が続く

車両などの大型撮影

1面Rの平面図
1面Rは正面だけが曲面で、正面からの撮影に向く
2面Rの平面図
2面Rは斜め45度からの撮影がしやすい
3面Rの平面図
3面Rは複数人の集合カットに向く

直角ホリは「Rがないから劣る」わけではなく、壁際まで使える利点があります。

完全遮光と照明を支える設備

白ホリは基本的に窓がなく、外光が入らないよう設計されています。光源が照明だけになるため、天候や時刻に左右されず、同じ光を何度でも再現できます。壁はつや消しのホリゾント専用塗料で仕上げられ、光を均一に反射します。天井は照明を上から入れられるよう高めで、3〜5m程度の例が多く見られます。また、100Vと200Vの電源を備えるスタジオが多く、照明を多く使う撮影にも耐えられる造りです。

黒ホリ・グリーンバックとの違い|壁の色で変わる表現と用途

同じホリゾント構造でも、壁が白なら光を反射して背景が明るく抜け、黒なら光を吸って被写体だけが浮かび上がります。グリーンやブルーは、背景を後から差し替える合成用です。

黒ホリとは|陰影を活かした表現に強い撮影空間

黒ホリは、ホリゾントを黒く仕上げた撮影空間です。照明の光が背景で跳ね返りにくいため、背景が暗く沈み、光を当てた部分だけが際立ちます。コントラストの強い表現や、被写体の一部だけに光を当てる演出に向いています。

具体的には、MV・ドラマチックな人物写真・ジュエリーやガラス製品のように反射を見せたい物撮りがあげられます。また、ライブ配信の演出でも使われています。

白ホリで撮った白いスニーカー
白ホリは背景が明るく、影が柔らかく出る
黒ホリで撮った同じ白いスニーカー
黒ホリは背景が沈み、輪郭が強く際立つ

グリーンバック・ブルーバックとは|背景を自在に差し替える合成用の背景

グリーンやブルーの背景は、クロマキー合成のためのものです。撮影後に背景の色だけを抜き取り、別の映像や画像に差し替えます。撮影の現場では、次のような使い方が代表的です。

  • 企業のウェビナーや研修動画で、講師の背後をスライドやCGのオフィスに差し替える

  • 商品紹介動画で、モデルの背景を商品の世界観に合わせた映像に入れ替える

  • MVやCMで、実写の人物とCGの背景やエフェクトを組み合わせる

  • SNS用の縦型動画で、季節やキャンペーンごとに背景だけを替え、同じ撮影素材を使い回す

グリーンとブルーの使い分け|服や小物の色で選ぶコツ

どちらも合成用ですが、被写体の色との相性で選び分けます。主な違いは次のとおりです。

色

選ばれる理由

避けたほうがよい被写体

グリーン

明るく、デジタルカメラで色を抜きやすい傾向がある。少ない光量でも背景を均一に照らしやすい

緑の服・植物・緑のパッケージの商品

ブルー

背景の色が被写体の輪郭に回り込みにくい。明るい髪色や緑の小物がある撮影で選ばれる

青い服・デニム・青いパッケージの商品

合成の仕上がりは、撮影時の準備で大きく変わります。とくに次の3点は、スタジオ選びの段階から意識しておくと安心です。

  • 背景にムラなく光を当てる。明暗のムラがあると色がきれいに抜けない

  • 被写体と背景の間に距離をとる。近すぎると背景の色が髪や肩に映り込む

  • 髪の毛先や透明な小物は抜けにくいため、編集の工数を見込んでおく

背景を均一に照らすには、十分な照明の数と吊るす位置が必要です。そのため、照明設備と天井高に余裕がある白ホリは、合成撮影の場としても使われています。

白ホリに幕を吊るして代用するときの3つの限界

白ホリの中には、黒幕やグリーンバックを吊るして、黒ホリ風の撮影やクロマキー撮影に対応できるスタジオがあります。1つのスタジオで白背景と合成用の背景を撮り分けられるのは大きな利点です。ただし、専用のホリゾントと同じ仕上がりになるとは限りません。

注意
  • 幕の幅を超える引きの画角では、幕の端や白い壁が写り込む

  • 全身を撮るなら、床まで幕を垂らすか床にも同色のシートを敷く必要がある

  • 周りの白い壁が光を反射するため、黒ホリほど背景が暗く沈まないことがある

判断の基準は、背景をどう扱いたいかです。明るく抜いて切り抜きたいなら白ホリ、暗い世界観を作りたいなら黒ホリ、合成で差し替える前提ならグリーンバックかブルーバックが合います。

「白ホリ=白背景紙」は誤解|空間と消耗品の違いを比較表で整理

白ホリは建物に作り込まれた空間で、背景紙はその空間の中で使う紙製の消耗品です。どちらも「白い背景」を作れますが、撮れる範囲と費用の扱いはまったく異なります。

背景紙はバックペーパーやロール紙とも呼ばれ、白ホリの中で色背景に変えたいときによく使われます。両者を同じ項目で比べると、次のようになります。

項目

白ホリ

背景紙

正体

R構造をもつ空間・施設

吊るして使う消耗品

素材

専用塗料で塗装された床と壁

紙

大きさ

スタジオのホリ面全体

ロール紙の幅の範囲内

設置方法

常設

バトンやスタンドに吊るして垂らす

耐久性

汚れたら塗り直して維持する

破れ・シワ・汚れが出たら切って交換する

費用の扱い

スタジオ利用料に含まれる

買い切りかレンタルで別料金になることが多い

向いている撮影

全身・複数人・動きのあるカット・動画

バストアップ・卓上の物撮り・色背景への変更

背景紙では足りない3つの撮影シーン

背景紙は便利ですが、紙の幅と長さに画面が収まる撮影でしか使えません。典型的な失敗が、背景紙の前でモデルの全身を引きで撮るケースです。左右に紙の端が入り、その奥にスタジオの壁や機材が写り込みます。モデルが一歩動くだけで紙からはみ出すため、動きのあるカットではさらに起こりやすくなります。

背景紙の前で全身を撮ると紙の端と壁が写り込む例
背景紙は画面の端に紙の境目や機材が写り込みやすい
白ホリで全身を撮ると床から壁まで途切れず白くなる例
白ホリは画面の端まで背景が途切れない

全身の引きカット・複数人での撮影・動画撮影は、いずれも紙の端が画面に入りやすい撮影です。これらが予定に入っているなら、白ホリを選んだほうが安心でしょう。

背景紙が役立つ2つの場面

一方で、白ホリの中で背景紙を使うと便利な場面もあります。白い床と壁を活かしつつ、グレーやベージュの色背景に切り替えたいときです。また、水や粉を使う撮影でホリの床を汚したくないときにも、背景紙を敷いて守る方法がとられます。

予約サイトの「白背景」は白ホリとは限らない|見分け方のポイント

予約サイトで「白背景あり」「背景紙あり」「白壁」と書かれていても、白ホリとは限りません。白い壁紙の部屋に背景紙を吊るしただけのスペースも、同じ言葉で紹介されることがあります。見分けるポイントはR構造の有無です。スタジオ写真で床と壁の境目が曲面になっているか、Rの寸法や面数が書かれているかを確認してみてください。

ホリくん

「白背景あり」と書いてあっても、白ホリとは限らないんです。写真で床と壁の境目が曲面かどうかを見てくださいね。

ハウススタジオとの違い|自然光の世界観か、照明による再現性か

白ホリは光を何度でも同じに作れる場所、ハウススタジオはセットを組まずに場面の雰囲気を出せる場所です。

ハウススタジオの特徴|自然光と内装で生まれる世界観

ハウススタジオは、家具・内装・庭などを備えた撮影用の建物です。和風・洋館・ナチュラル系・モノトーン系など、コンセプトごとに世界観が決まっています。窓から入る自然光を前提にした造りで、背景そのものが「どこで撮ったか」を語ってくれます。

自然光ならではの難しさ|天候や時間帯で変わる明るさと色味

自然光は時間とともに高さ・向き・強さが変わり、天候にも左右されます。とくに扱いにくいのが晴れ時々曇りの日です。アパレル撮影の途中で太陽が雲に隠れると、急に暗くなり色味も変わります。設定を直した直後に日が差せば、また露出が合わなくなるでしょう。その結果、撮影後に1カットずつ明るさや色を合わせる作業が増えます。

また、ハウススタジオの電気容量は家庭並みのところが多い傾向にあります。大型の照明や扇風機を同時に使うと、ブレーカーが落ちるおそれがあります。

白ホリにできること・できないこと

「白ホリは無機質で使い道が限られる」と言われることがありますが、実際には照明・背景紙・幕で背景色や雰囲気を変えられる、真っ白なキャンバスのような空間です。同じ空間で、明るく柔らかい商品写真から陰影の強い人物写真まで撮り分けられます。

とはいえ、ライティングの知識と機材が必要で、生活感や場所の情報を背景から伝えることはできません。たとえば同じアパレル商品でも、白ホリの写真はECのメイン画像や切り抜き素材に、ハウスの写真は着用シーンを伝えるイメージカットやSNS投稿に向いています。

両者の得意・不得意を項目ごとに比べると、次のとおりです。

タイプ

光の制御

天候の影響の少なさ

撮影後の色合わせ

大型照明の使用

必要なスキル

背景で場所を伝える

白ホリ

◎

◎

◎

◎

ライティングを一から組む

×

ハウススタジオ

△

△

△

△

太陽の動きを読む

◎

撮影目的別の選び方|早見表と3問でわかるスタジオ診断

背景に場所の情報が必要ならハウス、暗い世界観なら黒ホリ、それ以外の多くの商用撮影は白ホリが基本です。

代表的な撮影目的ごとに、合うタイプと選ぶときの目安を並べました。

撮影目的

合うタイプ

選ぶときの目安

EC用の商品撮影で切り抜き前提

白ホリ

直角ホリや1面Rでも可。物撮り台を置ける広さ

アパレルのルック・全身

白ホリ

2面R以上で、引きの奥行きがあると撮りやすい

宣材・プロフィール写真

白ホリ

1面Rで足りることが多い

SNS用の縦型動画・ショート

白ホリかハウス

商品を見せるなら白ホリ、世界観を見せるならハウス

企業VP・インタビュー

白ホリ

同時録音ができるかを確認

合成前提の動画

グリーンバック対応の白ホリ

幕の幅と、背景を照らす照明の数を確認

MV・暗い世界観

黒ホリ

黒幕を吊るせる白ホリも候補

生活シーン・ライフスタイル提案

ハウス

自然光がきれいに入る時間帯を確認

早見表に当てはまらない撮影は、次の3問に上から順に答えてみてください。

3問のスタジオ診断
  1. 背景に「場所」や「生活感」の情報が必要ですか。Yesならハウススタジオ、Noなら次へ進みます。

  2. 背景を暗く沈めたい、または陰影の演出が主役ですか。Yesなら黒ホリか黒幕を吊るせる白ホリ、Noなら次へ進みます。

  3. 切り抜き・合成をするか、複数回の撮影で同じトーンを再現しますか。Yesなら白ホリです。Noなら下の判断基準で選びます。

白ホリとハウスで迷ったときの2つの判断基準

  • 商品の色や形を正確に伝えたい:白ホリ

  • 暮らしの中での使い方を想像してもらいたい:ハウス

活用例:EC商品と社員インタビューを1日で撮る

法人の広報担当者がEC用の商品写真と社員インタビュー動画を1日で撮るなら、白ホリ1か所にまとめると効率的です。

  • 午前:物撮り台を置いて商品を撮る

  • 午後:照明を組み替えてインタビューを撮る

  • 予約前:同時録音をするなら、外の音が入らないかを確認する

オフィスのような雰囲気を背景に入れたいときは、インタビューだけ別日にハウスを借りる方法もあります。

白ホリスタジオを予約する前に確認したい7つのポイント

R構造の面数・広さと天井高・電気容量・機材と背景紙の料金・搬入経路・環境音・利用ルールの7つを予約前に問い合わせておくと、当日の失敗を防げます。

次のリストは、スタジオへの問い合わせや社内の稟議でそのまま使える形にしています。

  • Rの種類と面数は、撮りたい画角に合っているか。全身なら2面R以上、物撮りなら直角ホリでもよいか

  • ホリの有効面積・奥行き・天井高はどのくらいか。引きの距離と、上からの照明が確保できるか

  • 電気容量はどのくらいか。200V電源はあるか。持ち込む照明や大型扇風機を使えるか

  • 照明機材は利用料に含まれるか。背景紙は常備か、買い切りかレンタルか

  • 搬入経路・エレベーター・駐車場はどうなっているか。大型の商品や機材を運び込めるか

  • 周辺の環境音はどうか。同時録音はできるか

  • ホリ面の養生・土足の可否・汚した場合の塗り直し費用はどうなっているか

電気容量の確認漏れで起きる失敗|ブレーカーが落ちるトラブル

よくある失敗が、電気容量を確かめずに機材を持ち込み、撮影中にブレーカーが落ちるケースです。HMIライトのような大型照明や大型扇風機は、多くの電力を必要とします。照明機材は100Vで使うものと200Vで使うものに分かれているため、持ち込む機材の一覧を前もってスタジオに伝えておくと安心です。

汚れと塗り直し費用のルール

白ホリは汚れが目立ちやすく、多くのスタジオが定期的に塗り直しています。靴を脱ぐか靴底を拭く、使わない部分にシートを敷く、といったルールを設けるスタジオが一般的です。水や粉を使う撮影では、塗り直し費用を請求されることもあります。養生の方法と費用の有無は、予約の段階で聞いておきましょう。

白ホリスタジオの料金相場|1時間1万〜3万円の目安と変動理由

首都圏の白ホリスタジオは、各スタジオの公開情報を見ると1時間1万〜3万円程度が中心です。アパレル撮影を手がけるカメラマンが2023年8月に公開したYouTube動画「Hissy Studio」でも、東京は1時間2万〜3万円が珍しくなく、平均で2万5,000円程度と話しています。なお、税込か税抜かの表示はスタジオによって異なります。

掲載している料金は編集部が調べたものです。最新の内容は、依頼する店舗に直接ご確認ください。

白ホリスタジオを運営する立場から見ると、1時間あたりの料金差は主に次の3つから生まれます。

  • ホリの広さとRの規模:広いほど塗り直しの面積と手間が増える

  • 電気容量と照明設備:200V電源や常設の照明は設備と維持のコストがかかる

  • 立地と付帯設備:駅からの距離、駐車場や搬入用エレベーターの有無

同じ時間単価でも、総額は付帯費用で大きく変わります。見積もりを比べるときは、次の項目の扱いをそろえて確認すると比較しやすくなります。

費用の項目

確認すること

基本料金

1時間あたりの料金と、最低利用時間の有無

割増料金

土日祝や早朝・深夜の加算があるか

照明機材

利用料に含まれるか、1台ごとの追加料金か

背景紙

常備か、使った分の買い切りかレンタルか

塗り直し・清掃

汚した場合だけか、撮影内容によって必ずかかるか

まとめ|白ホリが合う撮影なら条件を絞ってスタジオを探そう

白ホリ・黒ホリ・ハウススタジオは、光を照明で作るか自然光に頼るかと、背景が何かとの2つの軸で分かれます。背景紙は空間ではなく、スタジオの中で使う消耗品です。

診断で白ホリが合うと分かったら、撮影内容に合う検索条件を決めて、白ホリスタジオを2〜3件に絞り込むことから始めてみましょう。当サイトでは、エリア・料金・面積・R構造・機材の条件で白ホリスタジオを絞り込めます。

検索条件の例
  • アパレルの全身ルックを撮る:渋谷・原宿エリアで、2面R以上かつ照明機材込み

  • 大型照明を持ち込む広告撮影:200V対応・天井高が高い・駐車場あり

  • EC商品の物撮り:直角ホリか1面Rで、背景紙常備

  • 合成前提の動画やインタビュー:グリーンバック対応と同時録音可

候補が絞れたら、前の章のチェックリストをもとに電気容量とRの面数を先に問い合わせておくと、当日のトラブルを防げます。

よくある質問

白ホリゾントと白い背景紙は同じものですか?

異なります。白ホリは床と壁の境目を曲面でつないだ撮影空間そのものを指し、白い背景紙はその空間の中で吊るして使う消耗品です。予約サイトで「白背景スタジオ」と表記されていても、実際はホリゾントではなく背景紙だけを用意している場合があるため、予約前に構造を確認しておくと安心でしょう。

黒ホリと白ホリはどちらを選べばよいのでしょうか?

切り抜きや合成を前提にしたEC商品撮影・アパレル撮影であれば、境目のない白ホリが適しています。一方で、陰影を活かした人物撮影やMV・反射物の物撮りなど、暗部の表現を重視する撮影であれば黒ホリが向いているでしょう。目的が決まっていない場合は、汎用性の高い白ホリから検討することをおすすめします。

ハウススタジオと白ホリの大きな違いは何ですか?

最も大きな違いは光源と背景です。白ホリは照明だけで光を作り背景も白一色であるのに対し、ハウススタジオは自然光を中心にしながら家具や内装をそのまま背景として使います。そのため、生活シーンを伝えたい撮影にはハウスが、商品を単体で見せたい撮影には白ホリが合うといえるでしょう。

商品撮影にはどのスタジオタイプを選べばよいでしょうか?

EC用の商品撮影であれば、切り抜きや合成がしやすい白ホリが適しています。背景の境目がなく均一な白を再現しやすいため、複数カットを撮影しても同じトーンに仕上げやすい点がメリットです。反射物や陰影を強調したい場合は、黒ホリも選択肢に入るでしょう。

白ホリスタジオにはどのようなメリットがありますか?

天候に左右されず、照明だけで光を自在にコントロールできる点が大きなメリットです。また、床と壁の境目がないため背景の加工や切り抜きがしやすく、編集作業の手間を減らせます。同じ条件で何度でも撮影を再現しやすいことも、白ホリならではの強みといえるでしょう。

アパレル撮影にはどのスタジオが向いていますか?

アパレル撮影では、商品の色味や質感を正確に伝える必要があるため、照明で光を作れる白ホリが向いています。背景に余計な情報がないぶん、服のシルエットや素材感に目が行きやすくなる点もメリットです。ライフスタイル提案を兼ねたい場合は、ハウススタジオとの併用も検討できるでしょう。

グリーンバック撮影は白ホリ・黒ホリとは別の種類になるのでしょうか?

グリーンバックは独立した種類ではなく、白ホリや黒ホリの応用形にあたります。壁自体をグリーンに塗装したホリゾントもあれば、白ホリにグリーンの幕を吊るして対応するスタジオもあるため、利用したいスタジオがどちらの方式かを事前に確認しておくとよいでしょう。